2024.10.19
Joshin 試用レポート
抜群のフィット感!外音取り込み機能が進化したカナル型イヤホン ソニー「LinkBuds Fit」



ソニー ノイズキャンセリング機能搭載 Bluetoothイヤホン LinkBuds Fit WF-LS910N
長時間付けっぱなしでも疲れにくい快適な装着感から、"ながら聴き"に最適なソニーの完全ワイヤレスイヤホン「LinkBuds」シリーズに、最新モデル『LinkBuds Fit』が登場しました。
名前の通りどんな耳にも合う抜群のフィット感が特徴で、イヤホンの圧迫感が苦手な方必見です。
自分好みにカスタマイズできる純正アクセサリーも、全色お借りしましたよ! ライター:もあ
"ながら聴き"と没入感を両立する ソニー「LinkBuds Fit」
セット内容 | 本体、充電ケース、フィッティングサポーター、イヤーピース(4サイズ)、USBケーブル、保証書(仕様上のご注意/主な仕様に記載) |
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質量(約) | 片方4.9g(Mサイズのイヤーピース/フィッティングサポーターを含む) |
連続再生時間(約) | NCオン時:本体5.5時間、充電ケース込み21時間 NCオフ時:本体8時間、充電ケース込み30時間 |
急速充電(約) | 5分間の充電で60分再生可能 |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC / LC3 |
防水性能 | IPX4(イヤホン本体のみ対応) ※ いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
"ながら聴き"にフォーカスをあてた、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン「LinkBuds」シリーズ。
初代「LinkBuds」はリング型ドライバーユニットを採用し、耳を塞がない独特の形状で話題となった、音楽と一緒に周囲の音も自然に聞こえるオープンスタイル。
次に発売した「LinkBuds S」は、高性能な「外音取り込み機能」により周囲の音を取り込むカナル型イヤホンで、ながら聴きとノイズキャンセリング(以下:NC)機能による音楽への没入感を両立しました。
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- リング型ドライバーを新搭載!耳を塞がず音楽を楽しめる「LinkBuds」
何も装着していないような感覚になる小さなオープン型イヤホン。
音楽を再生しながら周囲の音が自然に聞こえ、スムーズに会話もできます。
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- ながら聴きも没入感も両立するカナル型イヤホン「LinkBuds S」
小型・軽量サイズで着け心地がよく、NC機能と高精度な外音取り込み機能を搭載。
音楽に集中したい時から周囲の音を自然に取り込みたい時まで、あらゆるシーンで使えます。
今回登場した『LinkBuds Fit』はNC機能を搭載したカナル型イヤホンで、表面に装着する小さなツノの付いた「フィッティングサポーター」が特徴。
様々な耳の形状にフィットするサポーターと、カップの浅いイヤーピースを組み合わせることで、密閉型でも限りなくオープン型に近い、快適な着け心地を体感できます。
外音取り込み機能は、ソニー完全ワイヤレス史上最高性能まで進化し、周りの騒音の大きさに合わせて取り込む量を自動調整する機能も搭載しました。
音質面は、大人気のフラッグシップモデル「WF-1000XM5」と同じ「統合プロセッサーV2」と8.4mm径の大型ドライバーユニットを搭載し、バランスの取れたクリアな音を実現。
高音質コーデックLDAC/LC3や、配信楽曲などの圧縮音源をハイレゾ級の音質までキレイにする技術「DSEE Extreme」にも対応しています。
特徴を見るとLinkBuds Sの進化版という印象ですが、LinkBuds Fitは後継機ではなく新しく追加されたシリーズ。
LinkBuds Sも引き続き展開していくとのことです。
外観とサイズ感
充電ケースは約4cmの手のひらサイズのスクエア型で、天面にはマーブル模様があります。
上半分は光沢感がありツヤツヤ、下半分はマットなツートンカラー風味で、ジュエリーケースのような雰囲気がとてもオシャレ!
カラーバリエーションは今回お借りしたグリーンと、ブラック・ホワイト・バイオレットの4色から選べます。
開くとイヤホンがほぼむき出し状態で寝かせるように収納されています。
取り出しの際はシリコン製のフィッティングサポーターを掴むと手が滑りにくくて安定しました。
イヤホン本体は、フィッティングサポーター以外に凹凸がほとんどない丸型。
重さは片方約4.9gとフラッグシップモデル「WF-1000XM5」より10%以上小さくなり、「LinkBuds S」とのサイズの差もほとんどなく、LinkBudsシリーズらしい軽量モデルです。
本体の形状で最も注目したいのがノズル部分で、イヤーピースを取り外すと出っ張りがほんの少ししかありません(上の画像4枚目)。
これは今までのソニーの完全ワイヤレスイヤホンでは見たことがないタイプ。
今作の1番の特徴である装着感に大きく関わる部分ですので、詳しくチェックしましょう。
新開発のフィッティングサポーターとイヤーピース
カップの高さが一般的なものより半分程になった、新設計のイヤーピースが4サイズ付属します。
画像の通りノズルが特殊な形状なので、他のイヤーピースに付け替えはできません。
LinkBuds Fitの装着は、イヤホンを耳穴に押し込むのではなく耳に被せてフタをするイメージ。
イヤーピースが耳穴の手前の方で止まるためカナル型イヤホン特有の圧迫感がほとんどなく、着け心地がとても軽いです。
装着感はLinkBuds Sより、オープン型の初代LinkBudsに近いと感じました。
小さなイヤホンを被せるだけだと、普通はポロッと落ちてしまいますが、フィッティングサポーターのツノを耳のくぼみに固定すれば全くズレません。
浅めのイヤーピースでここまで「落ちる気配がない」を実感できるのかと驚きです。
フィッティングサポーターのツノ部分は空洞でとても柔らかいので、耳の小さな方も押し込んでいる感じはなさそうです。
筆者は初代LinkBudsで自分に合うサイズのサポーターを見つけるのに苦戦したので、ワンサイズでどんな大きさの耳にもフィットするのに感動しました。これが進化・・・!
別売のアクセサリーでカスタマイズ

別売でそれぞれ5色のケースカバー&フィッティングサポーターの用意があり、自分好みにカスタマイズできます。
カラーはアッシュブルー・アッシュグリーン・アッシュバイオレット・アッシュピンク・ピュアブラックで、全て傷が付きにくいシリコン素材。
付属のフィッティングサポーターは半透明ですが、別売のものはマットなワンカラーで、同じカラーでも印象が変わります。
実際にカスタマイズしてみましょう。
ケースカバーは上下2パーツに分かれているので、それぞれ押し込むようにして被せます。
マーブル模様は見えなくなりましたが、マカロンっぽさが増して可愛らしい雰囲気になりました。
ケースカバーに付属のカラビナを使えば、バッグやベルトなどに着けて持ち運びできます。
フィッティングサポーターは本体のマイク周辺部を合わせると簡単に取り付けできます。
4色の本体に、5色のケースカバー&フィッティングサポーターを組み合わせるときのバリエーションは、なんと100種類超え!
商品ページにカラーシミュレーションがありますので、ぜひお気に入りの組み合わせを見つけてください。
ちなみに、筆者はグリーンとアッシュピンクの組み合わせがお気に入り。
コロッとした本体が桜餅っぽくてかわいいです。
外音取り込み機能とノイズキャンセリング
イヤホンを装着したまま周囲の音を聞こえやすくする「外音取り込み機能」のクオリティはものすごく高く、環境音も自分の声もすごく自然に聞こえます。
LinkBuds Sの外音取り込み機能もイヤホンを着けていないかのような自然さでしたが、LinkBuds Fitは人の声がより聞こえやすくなっていて、むしろイヤホンを着けている方がよく聞こえない?補聴器のように使える?と感じる場面もありました。
また新機能として、騒音を自動で快適なレベルに調整する「自動外音取り込み」が搭載しています。
これにより、工事現場や近くを走る車などの大きな音がそのまま聞こえるのではなく、ちょっと抑えられた丁度いい環境音なるため、スムーズに会話を続けられます。
スゴイのが、大きな音が過ぎても外音取り込み量が変わったと感じる瞬間がなく、あくまで聞こえ方は自然なところ。
これなら会話時だけでなく、日常的にオープン型イヤホンの感覚で使えそうです。
NC機能に関しては、フラッグシップモデル「WF-1000XM5」と同じプロセッサーを使用していますが、半分オープン型のような装着感のためか、ノイズカットは少し控えめな印象。
風切り音のカットが得意なのでエアコンなど室内の環境音は問題ありませんが、屋外では車の音や話し声が結構音楽に被ってきます。
やはり強力なNCを求めるなら、耳穴を完全に塞ぐ形状に遮音性の高いイヤーピースを使う「WF-1000XM5」で間違いなさそうです。
本体に触れなくてもタップ操作可能
イヤホン本体での操作は左右イヤホン中央のタップして行い、専用アプリ「Sony Sound Connect」で割り当てが可能。
デフォルトでは、右タップが2回タップ→再生/一時停止、3回タップ→次の曲の頭出し、左が外音コントロールに設定されています。
おそらくほとんどの方が、NCと外音取り込みの切り替えは欠かせないと思うので、もう片方を再生/一時停止か曲変更で悩むことになります(音量アップ/ダウンは左右4回タップで固定)。
「音楽を止めて」など、音声コントロールを使うのもありかもしれませんね。
タップ操作は本体に触れずに耳周りをタップでも行えます。
「こめかみ辺りを素早くタップ」のコツを掴むと操作はとてもスムーズで、とっさに小さなイヤホンに触れるより簡単に思いました。
力強いバランスの取れた高音質
Bluetooth接続品質を「音質優先」にして、スマホの音楽を聴きました。
従来モデル同様ナチュラル系統の音ですが、LinkBuds Sと比べると中低域が際立ちどの曲を聴いても力強くなった印象をうけます。
着け心地はオープン型に近いですが、抜け感のある音ではなく一般的なカナル型に多いパワフル寄りの音に感じました。
音にメリハリがあってキレも良く、疾走感のあるポップスとの相性はかなりよさそうです。
WF-1000XM5と同等かと言われると、もう少し高域の伸びがほしいところですが、いろんな音楽ジャンルを聴く方でバランス型の音を求めるなら満足できると思います。
癖があまりないので、イコライザー設定で音の雰囲気を変えても違和感なく好みの音に近づきます。
音にそこまでこだわりがない方も、音楽再生中に好みの音を選んでいって、適したイコライザーを自動作成してくれる機能はぜひ試してください。
新機能の「BGMエフェクトモード」は、少し音が遠くに聴こえる機能で、マイルーム/リビング/カフェの3つの聴こえ方が選べます。
結構音が遠くなるリビングとカフェモードは特に「音楽にそこまで集中したくないけど周囲の音も入れたくない」時にピッタリ。
筆者は作業中にはBGMがほしい派ですが、長時間イヤホンで聴いていると疲れてしまうので、少し遠くのスピーカーから鳴っているような音はちょうど良かったです。
まとめ
オープン型のような軽い着け心地と、カナル型の力強い音を両立した『LinkBuds Fit』。
抜群のフィット感と聴き疲れしにくいバランスの取れた音は、長時間イヤホンを着けっぱなしにしたい方にピッタリです。
今回は詳しく触れませんでしたが、通話品質が良くマルチポイント接続にも対応しているので、仕事で使いたい方にもおすすめ!
フラッグシップモデル「WF-1000XM5」を意識するとNC性能は少し控えめですが、外音取り込み機能のクオリティはものすごく高く、騒音を自動で調整する機能のおかげでオープン型より快適に周囲の音を聞けました。
装着したまま会話もスムーズにできるので、屋外でイヤホンを外すシーンはほぼないと思います。
BGM感覚で音楽を楽しみたい方に、ぜひ試していただきたいイヤホンです。 2024.10.19 (もあ)