初回生産限定盤/UHQCD
ケンプが壮年期に録音した、この時期の彼を代表する協奏曲録音。晩年に録音されたライトナーとのステレオ盤での精神的に淘汰された演奏とは異なり、すべてにおいて最も脂の乗り切った50年代のケンプがここでは聴かれます。一音一音が躍動するこの頃のケンプのピアノには晩年にはない音楽の力強さがあります。これは同時期に録音されたピアノ・ソナタ全集でも同じことがいえ、モノラル期のこれらの録音はステレオ期のものに勝るとも劣らない輝きを放っています。さらにバックを務めるのが、今や伝説と化しつつある指揮者パウル・ファン・ケンペンとフルトヴェングラー時代のベルリン・フィル。最後の大巨匠時代の演奏がここには展開されています。 (C)RS