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ヴァントにとって運命交響曲。そのブルックナー指揮者としての道を決定付けた第5番の決定的名演。
交響曲5盤はヴァントにとって運命的ともいえる重要な意味を持つ作品だった。長年手塩にかけたケルンのギュルツェニヒ管弦楽団のポストを不本意な状況で辞任し、失意の内にあったヴァントだが、1974年WDR(ケルン西ドイツ放送)からこの交響曲の放送用の録音を打珍された。この交響曲を長年研究し、ブルックナーの全交響曲の中で第9番と並んで最も高く評価していたものの、まだ演奏できるほど解釈が熟していないと考えて演奏を避けてきていたが、WDRからの打珍を熟慮した上で、遂に演奏を決心。さらに綿密な研究とリハーサルを重ねて録音を実現させた。その出来があまりに素晴らしかったため市販レコード化が決まり、ドイツ・ハルモニア・ムンディ・レーベルから発売され、各紙誌で絶賛を受け、それがきっかけとなってブルックナーの交響曲全曲録音が実現、さらにそれは、シューベルト、ブラームス、そしてベートーベンの交響曲全曲録音を含む大プロジェクトへと発展しヴァントの名声を決定づけたのである。