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「カルミナ・ブラーナ」は、ドイツの作曲家カール・オルフの代表作であり、力強いリズム、印象的なメロディー、そして大規模な合唱とオーケストラの融合により、クラシック音楽の中でも特に人気の高い作品です。特に冒頭の「O Fortuna」は、映画やCMなどでも頻繁に使用され、クラシックファンのみならず、一般にも広く知られている人気曲です。歌詞は、ドイツのバイエルン地方にある修道院で発見された11〜13世紀の古い詩歌集の写本がもとになっており、「春」「酒場」「愛」をテーマに、当時のヨーロッパの民衆のエネルギーが感じられるもので、その若々しい奔放さに驚かされます。混声合唱、少年合唱、ソプラノ・テノール・バリトンのソリスト、大規模なオーケストラという大編成で、クラシックらしい迫力のあるサウンドが繰り広げられる一方、中世の人々の日常の細やかな描写もあり、劇的な構成と多様な感情表現が味わえる名作といえるでしょう。オペラ指揮者として卓越した統率力を持ち、歴史や文学にも造詣が深いバッティストーニが、今回満を持して東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会で取り上げ、収録に臨みました。 (C)RS