Blu-spec CD2
20世紀音楽史に巨大な足跡を残したアルトゥーロ・トスカニーニ。前半生は主に欧米の歌劇場で、後半生は演奏会指揮者として幅広いレパートリーを極めて高水準の演奏で披露。特に1937年からのNBC交響楽団との活動は、音楽芸術のメディアミックスの最初期の成功例でしょう。RCAに残された膨大な録音から名曲名演をセレクト、生前のトスカニーニの録音にもかかわったジョン・ファイファー監修のリマスターを使用、アナログLPのジャケット・デザインで復刻します。チャイコフスキーの「悲愴」が初演された時、トスカニーニは26歳。いわば同時代の最新作でした。作品にまつわる文学的・修辞的な要素にとらわれず、ひたすら音楽的に深く掘り下げたダイレクトな解釈がユニークです。「展覧会の絵」はトスカニーニの愛奏曲の一つで、発売当時Hi-Fi録音として称賛された録音のクオリティの高さも聴きものです。 (C)RS