Blu-Spec CD2
20世紀音楽史に巨大な足跡を残したアルトゥーロ・トスカニーニ。前半生は主に欧米の歌劇場で、後半生は演奏会指揮者として幅広いレパートリーを極めて高水準の演奏で披露。特に1937年からのNBC交響楽団との活動は、音楽芸術のメディアミックスの最初期の成功例でしょう。RCAに残された膨大な録音から名曲名演をセレクト、生前のトスカニーニの録音にもかかわったジョン・ファイファー監修のリマスターを使用、アナログLPのジャケット・デザインで復刻します。ラテンの血を解放したような明るい響きに溢れ、一瞬たりとも弛緩することのない、壮大なスケールの演奏による19世紀フランス語圏を代表する2曲の交響曲。いずれもレコード化に当たって複数の演奏から編集されたもので、自分の演奏をレコードとして後世に残すに際してトスカニーニが細部までこだわり、自らが納得いく演奏を構築することに力を尽くした好例といえましょう。 (C)RS