Blu-spec CD2
ピアノ音楽の“旧約聖書”と言われる「平均律クラヴィーア曲集」のグールドによる全曲録音は、まずその「第1巻」がを1962年から1965年にかけておこなわれましたが、続編にあたる「第2巻」は、1966年から1969年にかけて録音された。グールドによる「平均律」は、バッハ弾きとして知られるグールドのバッハ演奏のなかでも出色のものであり、音楽そのもののすばらしさがあますところなく示されている。1曲1曲に細心緻密な表現がなされ、この偉大な作品がピアノ音楽の「旧約聖書」であることを、これほどはっきり証明してくれた演奏もないだろう。かつて吉田秀和氏がグールドの「ゴールドベルク」について〈知性と魔霊の黄金の均衡〉と評したが、「平均律」にもその言葉はぴったりと当てはまる。 (C)RS