フィラデルフィア管のヴィルトゥオジティを余すところなく発揮させた鮮烈なアメリカ音楽の名演。
オーマンディの幅広いレパートリーの中でも大きな割合を占めていたアメリカ音楽。その中でも屈指の名演としてLP時代から高い評価を得ていた4曲をカップリング。若きフィリップ・アントルモンを独奏に得た「ラプソディ・イン・ブルー」、「パリのアメリカ人」は、全曲にわたって溢れ出る色彩感、上品で洗練された雰囲気、そして随所に登場する管の名手達のうますぎるソロなど、まさに黄金時代のフィラデルフィア管の魅力そのもの。「グランド・キャニオン」は、スケール雄大な造形の中に、情景描写の巧みさを加味したオーマンディならではの名演。弦楽合奏が鮮烈なバーバーは、ヴァイオリニストとしてのオーマンディの本領を発揮したもの。
フィリップ・アントルモン(1)
フィラデルフィア管弦楽団
指揮:ユージン・オーマンディ
【録音年、収録場所】1967年1月4日(1)、1967年1月5日(2)、フィラデルフィア、フィラデルフィア・ホテル、1957年12月23日、フィラデルフィア、タウン・ホール(3)、1957年4月14日、フィラデルフィア、ブロードウッド・ホテル