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才能あふれるピアニストが多彩なレパートリーで第二の故郷を旅する音楽の自伝
ロシア出身のピアニスト、ダニール・トリフォノフが「人生のほぼ半分を過ごした場所から生まれた音楽」と語るアルバム『My American Story: North』が発売されます。CD2枚組。
1991年生まれのトリフォノフが第二の故郷となるアメリカでの様々な経験を反映させた作品集です。トリフォノフは間違いなく同世代で最も才能あるアーティストの一人であり、これまでヨーロッパのクラシック作品の画期的な演奏を通して自身の声と文化的ルーツを探求してきました。
このアルバムでは、ジャズやスウィングからモダニズム、ミニマリズム、そしてサウンドトラックまで、アメリカのピアノ作品を通して、“新世界”での移住者としての旅を辿っています。
アルバムはトリフォノフが自分を夢中にさせ、彼の“アメリカン・ストーリー”を形作ったピアノ音楽について個人的に振り返る心の旅です。
このプロジェクトはほぼ1世紀の隔たりのある2つの偉大なアメリカのピアノ協奏曲、ジョージ・ガーシュウィンの1925年の『ピアノ協奏曲へ調』と、トリフォノフのために委嘱され2022年にヤニック・ネゼ=セガンとフィラデルフィア管弦楽団と共に初演したメイソン・ベイツのピアノ協奏曲が他の収録曲を挟む形で年代順に置かれています。そしてその間をトリフォノフがスリル満点の変化に富んだ道を辿ってゆきます。
アーロン・コープランドのピアノ変奏曲(1930年)、アート・テイタムが1949年に録音した「I Cover the Waterfront」のトリフォノフによるトランスクリプション、「When I Fall in Love」のゆっくりとした瞑想的でハーモニーの豊かなビル・エヴァンスによるヴァージョン、ハリウッド映画『ザ・ファーム 法律事務所』『アメリカン・ビューティー』からの音楽とジョン・ケージの革新的な『4分33秒』が収録され、トリフォノフはその繋がりの本質を捉えています。
ニューヨーク市のコロンバスサークルの地下鉄の駅から、北米で最も人が多く密集した、多様性のある都市の喧騒を通って、セントラルパークの緑豊かな開かれた空間へと至る旅です。
トリフォノフは若い頃にモスクワを離れ、アメリカでの生活を始めました。ヨーロッパの伝統に夢中になっていましたが、彼は自身の好奇心旺盛なマインド、クリエイティヴな魂と、そして第二の故郷からの多くの音楽的影響に応じてピアノのレパートリーを広げることを楽しみました。
『My American Story: North』でこれまでの音楽の自伝を完成させています。アルバムの続編『My American Story: South』では、これもまた故郷と呼んでいるラテン・アメリカの音楽を紹介することでしょう。
【演奏】
ダニール・トリフォノフ(ピアノ)
ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)
フィラデルフィア管弦楽団(CD 1: 2-4, CD 2: 4-6)
【録音】
2023年12月18−19日、ニューヨーク州立大学パーチェス校、パフォーミング・アーツ・センター(CD 1: 1, 5-7, CD 2: 1, 3)
2023年10月6−8日(CD 1: 2-4)、2022年1月(CD 2: 4-6)、フィラデルフィア、キンメル・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ、ヴェライゾン・ホール
2024年4月21−22日、ニューヨーク、ディメンナ・センター、キャリー・ホール(CD 2: 2)、コロンバスサークル(CD 2: 7)