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2025.05.21

Joshin 試用レポート

どこまでも進化し続ける360度カメラ、『Insta360 X5』の性能を試してみた

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アクションカメラ『Insta360 X5』

Insta360Xシリーズから待望の最新モデル『Insta360 X5』が登場!
Vlogや旅行、アクションシーンの撮影にぴったりな360°カメラとして、多くのユーザーが注目しているモデルです。
前モデル「Insta360 X4」の愛用者や、これから360°カメラデビューを考えている方にとっては、その進化ぶりが気になるところ。
果たしてどこが進化し、どんな使い勝手なのか?
今回は実際に撮影した映像も交えながら、X5の魅力をたっぷりとレビューしていきます! ライター:くっきー

アクションカメラ「Insta360 X5」

  • パッケージ
    パッケージ
  • Insta360 X5 セット内容
    Insta360 X5 セット内容
  • 持ちやすい小さなサイズ
    持ちやすい小さなサイズ
セット内容Insta360 X5本体、携帯用収納バッグ、Type C-Cデータ用ケーブル、レンズクリーニングクロス、ステッカー

今や大人気となったInsta360のXシリーズ。
つい半年前に「Insta360 X4(以下:X4)」をレポートしたばかりなのに、早くも新モデル『Insta360 X5(以下:X5)』が登場しました。ちょっとテンポ早すぎませんか?
しかも今回はマイナーチェンジではなく本格的なリニューアルのようです。

セット内容はシンプルになり、X4に付属していたサーモグリップカバーや標準レンズガードはX5では省かれています。
コストカットか必要最低限に絞った結果なのか。
いずれにしても使い方によっては別途アクセサリーが必要になるかもしれません。

外観とスペックを前モデル「Insta360 X4」と比較

  • 正面
    正面
  • 右側面
    右側面
  • 左側面
    左側面
  • 背面
    背面
Insta360 X5 Insta360 X4
本体サイズ(約) 幅46.0 x 高さ124.5 x 奥行38.2mm 幅46.0 x 高さ123.6 x 奥行26.3mm
重量(約) 200g 203g
ディスプレイサイズ 2.5インチ 2.5インチ
USB端子 Type-C 3.0 Type-C 3.0

正面から見るとX4とよく似ていますが、なんと自分でレンズ交換が可能になりました。
別売の「X5 レンズ交換セット」を使えば、外出先でも手軽に交換でき、不慮の破損時も修理を待たずに対応できるのは大きな利点です。

レンズには光学式ウルトラハードフィルムが採用され、一般的な落下衝撃や鍵・コインなどによる擦り傷からもしっかり守ってくれます。

側面の構成も整理され、左側面にはマイクとバッテリー取り出し口を配置。
右側面にはマイク、スピーカー、電源ボタン、クイックボタン、USBポートが並び、USBポートはX4の上部から下部に移動しました。
細かな改良が随所に見られます。

  • スチールメッシュ製のマルチレイヤー・ウインドガードを搭載
    スチールメッシュ製のマルチレイヤー・ウインドガードを搭載
  • 背面のデザインはX4から大きく変更されました。
    幾何学模様の凹凸によってグリップ性と冷却性を両立した実用的な形状に仕上がっています。
    中央にはスチールメッシュ製のマルチレイヤー・ウインドガードが搭載。
    風の強いシーンでも風切り音をしっかり抑え、クリアな音声を収録することが可能です。

    実際に撮影すると、風や周囲のノイズが見事にカットされていました。
    アクティブな撮影環境でも安定した音質を確保できる点は、X5の大きな魅力のひとつです。
    ぜひ下の動画「トレイルランニングで360°カメラの威力を発揮」で、その音質を体感してみてください。

  • クイックリリースマウントポイント搭載
    クイックリリースマウントポイント搭載
  • 底面には従来の1/4インチ取り付けポイントに加えて、新たにクイックリリースマウントポイントが搭載されました。
    新開発のマグネット式マウントシステムを採用しており、別売の「Insta360 クイックリリースマウント2.0」を使えば、従来のようにねじ込む手間は不要です。

    ワンタッチで装着・交換ができ、撮影中にマウントの調整が必要な場面でもスムーズに対応。
    取り付け時に手が滑って本体を落としてしまうといった事故のリスクも軽減されるでしょう。

Insta360 X5 Insta360 X4
センサーサイズ デュアル 1/1.28インチセンサー デュアル1/2インチセンサー
演算チップ プロ・イメージング・チップ x2、5nm AIチップ x1 5nm AIチップ x1
バッテリー容量 2400mAh 2290mAh
連続撮影時間 185分(5.7K24fps耐久モード、ラボ環境で測定) 135分(5.7K30fps、ラボ環境で測定)
PureVideoモード
防水性能 15m 10m

外観の変化は少ないですが、内部は大幅に進化しています。
最大の変化のひとつがセンサーの大型化で、デュアル 1/1.28インチセンサーを搭載。
X4と比べて244%のサイズアップとなり、より豊かなディテール表現と高いダイナミックレンジを実現しています。

演算チップは従来の1基から3基に増加し、処理能力は約240%向上。
中でも新搭載した2基のプロ・イメージング・チップは、低照度環境下での画質改善に貢献し、夜間や室内でもノイズの少ない映像が撮影できるようになりました。
それに伴い、新たな動画撮影モードも追加されています(詳細は後述します)

長時間バッテリー2400mAhは連続撮影185分

  • バッテリーはX4より37%延長
    バッテリーはX4より37%延長
  • バッテリーも進化し、容量は2400mAhに拡大され最大約185分の連続撮影※1が可能に。
    これに伴い本体サイズも若干ながら拡張されています。
    見た目ではあまり変わりませんが、性能面での恩恵は大きいです。

    急速充電にも対応し、9V/3Aのアダプターを使えば約20分で80%、約35分でフル充電※2が可能。
    短時間の充電で撮影をすぐ再開できるため、旅先や撮影現場でもストレスを感じにくくなりました。
    バッテリーの持ちと充電スピード、どちらも現場の声を反映した実用的な進化と言えるでしょう。

    ※1 室温25°Cのラボ環境にて、5.7K24fps、動画モード、耐久モードをオンにして、360度動画撮影で検証。 バッテリー寿命は条件によって異なります。
    ※2 室温25°Cのラボ環境にて、カメラの電源をオフ、PD3.0 PPS認証の30W USB-C充電器を使用して検証。充電時間は条件によって異なります。

新たなステージへ導く防水15m

  • 防水性能も従来のの10mから15mへ
    防水性能も従来のの10mから15mへ
  • 防水性能も強化され、従来の10mから15mへと対応深度がアップ。
    スキューバダイビングやシュノーケリングといった本格的なマリンアクティビティにも安心して使用できるようになりました。
    専用アクセサリー「見えない潜水ケース」を使えば、水深50mまでの360°クリアな水中映像も撮影可能。
    屈折や歪み、スティッチングの問題も軽減され、水中での没入感ある映像を実現します。
    フラット動画を撮影する場合は、シングルレンズモードで潜水ケースを使わずに撮影することも可能です。

    防水性の向上は全体的な耐久性や信頼性の強化にもつながるので、アウトドアや水中での活用シーンが広がります。

トリプルAIチップで優れた低照度性能

  • 【動画】Insta360 X5 夜間撮影をX4と比較
    【動画】Insta360 X5 夜間撮影をX4と比較
  • 処理能力の大幅な向上により、暗所での画質を飛躍的に改善する「PureVideoモード」が新たに搭載されました。
    、夜間や室内、夕暮れ時といった低照度環境でも、ノイズの少ないクリアな映像を撮れます。
    これまで360°カメラが苦手としていたシーンでも安心して使えるようになりました。
    HDR(ハイダイナミックレンジ)処理も加わり、夜景や強い照明下でも白飛びや黒つぶれを抑えたバランスの良い映像表現が可能。
    暗部のディテールまでしっかり描写され、リアルな雰囲気がより忠実に記録されます。
    X5は光の少ない状況でも“使える”360°カメラとして、新たな撮影シーンの可能性を広げています。

実際に「Insta360 X5」を使って撮影してみた

360度撮影とシングルレンズ撮影の違いを検証

  • 【動画】Insta360 X5 360度撮影とシングルレンズ撮影の違い
    【動画】Insta360 X5 360度撮影とシングルレンズ撮影の違い
  • Insta360シリーズには「360°撮影」と「シングルレンズ撮影」の2つのモードがあり、それぞれに特徴があります。
    「360°撮影」は前後2つのレンズで全方位を同時に記録し、撮影後に視点やアングルを自由に変えられる“リフレーム機能”が最大の魅力。
    ただしデータサイズが大きくなり、解像度はやや落ちる傾向があります。
    一方「シングルレンズ撮影」は1方向のみの記録ですが、高画質かつ軽量なデータで扱いやすく、街歩きVlogや編集をシンプルに済ませたい場面に適しています。

    自撮り棒で360°撮影をしていた感覚のままシングルレンズに切り替えると、カメラが意図しない方向を向いたまま撮影されてしまうことがあります。
    筆者も地面だけが延々と映る動画を撮ってしまったことがあるので、切り替え時はカメラの向きに注意しましょう。

トレイルランニングで360°カメラの威力を発揮

  • 【動画】Insta360 X5 トレイルランニングで360°カメラの威力を発揮
    【動画】Insta360 X5 トレイルランニングで360°カメラの威力を発揮
  • トレイルランニングはハードなスポーツですが、山や森など自然の中を駆け抜けることで思わぬ絶景に出会うこともあります。
    そのたびに立ち止まってカメラのアングルを考えて撮影するのは現実的ではありません。
    そんな時に威力を発揮するのが360°カメラ。
    「Insta360 見えない自撮り棒+三脚(別売)」を持ったまま走れば、撮影後に好きなアングルで編集できます。
    実際、ラン中に見落としていた風景や構図に後から気づくことも多く、編集の自由度の高さを実感しました。

    激しく動いても手ぶれ補正がしっかりと効いており、走行中の風切り音や周囲の雑音も効果的にカットされています。
    映像だけでなく音でも、その瞬間の臨場感をしっかりと残せる点がX5の強みだと感じました。

PureVideoモードなら夜間撮影のノイズも軽減

  • 【動画】Insta360 X5 PureVideoモード(5.7K 30fps)
    【動画】Insta360 X5 PureVideoモード(5.7K 30fps)
  • 新たに搭載された「PureVideoモード」を試すべく、夜間の撮影に出かけました。
    驚いたのは、暗所でもノイズが非常に少なく、くっきりとした映像が撮れたこと。
    暗い通路を歩きながら撮影した映像は、光のにじみが抑えられ肉眼で見た印象にかなり近い仕上がりになりました。

    編集なしでも十分使えるクオリティで、Vlogや夜の記録にはぴったり。
    今後の夜間撮影はこのモード一択になりそうです。

まとめ

『Insta360 X5』は、前モデル「X4」から着実に進化を遂げた次世代の360度カメラです。
外観は大きく変わらないものの、センサーの大型化や演算チップの強化、新たな撮影モードの追加、防水性能の向上など、内部はフルリニューアルと言っていいレベル。
中でも注目すべきは、暗所撮影に特化した「PureVideoモード」の搭載。
これまで360°カメラが苦手としてきた夜間や室内の撮影でも、ノイズを抑えたクリアで鮮明な映像が撮れるようになりました。
夜を撮りたい人にとって、X5はまさに待ち望んでいた1台と言えるでしょう。 2025.05.21 (くっきー)

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