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音場工房

[ 2025年 5月 6日付 ]



リバイバル・オーディオの大型ブックシェルフ「ATALANTE 5」をご紹介!!

ハイエンドオーディオのichinoseです。

今回は、今オーディオ業界で話題となっているフランスの新しいブランド「Revival Audio(リバイバル・オーディオ)」から発売されている「ATALANTE(アタランテ)」シリーズの大型ブックシェルフ・3ウェイモデル「ATALANTE 5」をご紹介します。



◆Revival Audio(リバイバル・オーディオ)について。

Revival Audioは、2021年にフランス・アルザス地方で誕生した、まだ新しいスピーカーブランドです。創立からまだ数年しか経過していませんが、すでに高い評価を獲得しており、業界からも一流ブランドとして認知されています。

創業メンバーである「ダニエル・エモンツ」氏と「ジャッキー・リー」氏は、数十年にわたり、オーディオスピーカー業界で活躍していた人物です。


※「ジャッキー・リー」共同創業者、CEO、台湾出身で、現在はスイスを拠点に活躍しています。
コンシューマーエレクトロニクスと経営コンサルティングの分野で優れた実績を誇り、デンマークのスピーカーブランドでは数々の成功を収めました。
IBMの勤務時代にシニア戦略コンサルタントとして多くの業績を達成し、数々の賞を受賞。
2006年に経営学の理学士号、2010年にMBA(経営学修士)を取得。

・2010〜2015:IBMビジネスコンサルティング
・2015〜2016:ディナウディオチャイナ創設ディレクター
・2016〜2020:ディナウディオ最高商務責任者 等


※「ダニエル・エモンツ」共同創業者、CTO、音響を専門分野とし、オーディオ業界で40年近くにわたる豊富な知識と経験を有している、オーディオ業界では大変な有名人です。
「Dynaudio」「Focal-JM Lab」「Sound Matrix Corp」など、数々のトップブランドで輝かしいキャリアを築いてきました。
また、「Philips Sound Solutions」や「Altec Lansing」で研究開発エンジニアを務めたほか、技術、設計、コンサルティングなど、様々な分野で活躍しています。

1989〜2003:アルティック・ランシング音響エンジニア
2004〜2006:PSS研究開発エンジニア
2006〜2009:FOCALチーフ音響エンジニア
2009〜2015:ITエレクトロニックテクニカルディレクター
2015〜2021:ディナウディオチーフ音響スペシャリスト


◆エモンツ氏がシニアR&Dエンジニアの時に、リー氏がDynaudioの最高商務責任者を務めていて知り合い、2021年にRevival Audioを設立。世界最高峰のスピーカーを創り出すという野望を掲げ、二人は強力なチームを築き上げ、業界でも一目置かれるブランドが実現しました。

※Revival Audioのデザインとエンジニアリング哲学について

・優れた新技術と革新的な新システムを研究・開発し、自ら製品化を実施する! それが原点であり品質基準となっています。
・既製品のユニットを使ったり流用をしないで、細部に至るまで、フランス・アルザスのラボラトリーで設計され、常に更に高いレベルのサウンドを追求しています。
・音楽に没頭できる聴き疲れのないリスニングを最優先に設計されています。
・ユーザーの役目はただ聞くことを楽しむだけで、徹底した品質管理の測定を実施しています。
・現実的な設計を重視、最も大切なのは音だけ! 価格がつり上がるような派手なデザインは好みません。


◆スピーカーに芸術性と美的デザインを加えるためにフランス・パリで受賞歴のあるデザイン会社「A+A Cooren Design Studio」とコラボレーションを実施しています。


※「A+A Cooren Design Studio」について

1999年、アルノー・クレン(Arnaud Cooren)氏と、日系フランス人の妻アキ・クーレン(Aki Cooren)氏によって設立。様々なブランドのインテリアデザイン、プロダクトデザイン、ファニチャーデザインで数々の受賞歴を誇るデザインチームです。シンプルな日本のデザインと、フランスのデザインの美学が融合された洗練されたデザインが特徴。

・プロジェクトのハイライト:資生堂、カルティエ、ロレアル、アルテミデ、クラシコン、ヤマギワ 等
・デザイン受賞歴:Le French Design 100 Award、The Liliane Bettencourt Prize、Belgium Interieur Foundation Award & KORTRIJK XPO of INTERIEUR Award

「ATALANTE 5」では、独特なベルト&ノットデザイン、レーザー刻印されたRevival Audioのロゴ、そして厳選されたウォルナット材が特徴なデザインとなっています。厳選されたクルミのベニヤと2ピースのグリルが、圧倒的な美しさを与えています。


◆ATALANTE 5のご紹介

28mmソフトドーム・ツイーター、75mmミッドレンジ・ドライバー、およびチャンバー内の共鳴を95%以上吸収できるARID(Anti Reflection Inner Dome) 特許取得済みテクノロジーを搭載した3ウェイモデルです。

さらに、BSC(Basalt Sandwich Construction)12インチ・ウーファーは、剛性と軽量性の最適なバランスを実現し、優れたダンピング構造により、タイトな低音ダイナミクスで高速かつスムーズなレスポンスを実現しています。

※28mm RASCツイーター・ユニット

・世界的に有名ないくつかのツイーターの開発に40年近く携わってきた経験を通じて、ツイーターに求められる基準を驚異的なレベルへと押し上げ、様々な独自技術を内蔵。


・独自のマテリアルと塗布方法でコーティングされた28mmソフトドーム・ツイーターは特許技術の共振防止インナードームARID(Anti Reflection Inner Dome)を内蔵し、チャンバー内の共振を95%以上吸収。


・非対称ドームサスペンションは、より直線的で共振のないドームのガイドの役割を果たします。オーバーサイズの強力なフィライトマグネットシステムは、高い磁力を提供し、ユニットの高効率を達成しています。


・無共振設計を追求したBCD(バックチャンバーダンピング)の非対称リム形状のリジットカバーは、共振を取り除くために精密なシミュレーションのうえ設計され、560Hzという低い共振周波数(広帯域再生能力)を実現しています。


※75mm RASCミッドレンジ・ユニット

・滑らかで、聴き疲れすることなく正確なソフトドーム・ミッドレンジ・ドライバーの特性を追及しています。75mmソフトドーム・ミッドレンジ・ドライバーは、今まで成し得なかったネクストレベルのパフォーマンスを達成しています。


・独自のマテリアルと塗布方法でコーティングされた75mmソフトドーム・ミッドレンジは、ツイーターと同様の共振防止インナードーム:ARID(Anti Reflection Inner Dome)特許技術を内蔵し、チャンバー内の共振を95%以上吸収します。

・ARIDは特殊な形状のドームで、その表面は共振を回避し、波がARIDの後ろに誘導され、大きな後部キャビティに吸収されるように設計されています。ドームの後ろに制振材が無いため、高周波が伸び、彼らが目指す「音のバランス」を実現しています。


・非対称ドーム・サスペンションは、より直線的で共振のないドームのガイドの役割を果たします。

※30cmBSC 玄武岩繊維(バサルトファイバー)サンドイッチ構造ウーファー

BSC (Basalt Sandwich Construction) ドライバーは、独自の象徴的な (視覚的にも) テクノロジーです。


振動板に使われている玄武岩は、ハイエンドオーディオでこれまで使用されたことのない溶岩から抽出された素材です。ガラス繊維と同様の特性を持ちながら、ヤング率はガラス繊維よりも優れています。


サンドイッチ構造は、膜の裏側に貼り付けられた特殊なフェルトと、最高の減衰効果をもたらす特殊な減衰接着剤で構成されています。


BSCドライバーは、軽量で剛性が高く、優れたダンピング性能を備えているため、タイトでクリアなダイナミクスを備えた高速でスムーズなレスポンスを実現します。

また、環境に配慮した持続可能な素材でもあります。地球上に豊富に存在する溶岩石(玄武岩)から造り出され、石油から生産される必要はありません。グラスファイバーと同様の特性を持ちながら、より優れたヤング率を持っています、リサイクル可能で環境に優しい素材です。

玄武岩繊維サンドイッチ構造振動板は、適切な減衰を得る為、3層のサンド位置構造を採用し、軽く、高ダンピングで音の伝搬速度に優れた特性を持ち合わせています。



◆キャビネット・デザイン・ストーリー


『 音は科学的であると同時に芸術である 』

A+A COOREN DESIGN STUDIO (パリを拠点とするLe French Design 100 Awardのフランス人デザイナー)とのコラボレーションにより、この信念が現実のものとなりました。フランスと日本の融合が、レトロなスタイルで「ATALANTE 5」に独特の優雅さをもたらしています。


まず目を奪われるのは、Revival Audioのロゴがレーザー刻印されたユニークなベルトとノットのデザインです。


付属の台座を使ってスピーカー前面をリスナーの耳に向けて傾けて床や低い棚に直接設置することもできます。


オプションの純正スタンドを用意。組み立て式、スチール製、スパイク付属、重量:10.5kg、高さ:404mm(座席を含む:434mm)。
※スタンドは「Made in China」



◆担当者より

ジョーシン日本橋店にて試聴しました。

※常時展示品では無いため、試聴ご希望の場合は事前にお問合せください(日本橋店:06-6634-1221・5階オーディオ担当者まで)


一見するとウォールナット突板に覆われていて、とても懐かしいレトロ感漂うデザインのスピーカーですね!!
30cmの大口径ウーファーも現在では珍しい構成と言えるのではないでしょうか。

全体的なデザインは繊細で欧州のスピーカーらしく箱を鳴らして音造りをしているかの様に見えますが、実際は外見に反して重量は33kgと重く、キャビネット剛性が高く欧州ブランドのコンシュマースピーカーとしては重量級と言えます。

厳選されたウォルナット材のキャビネットは大変美しく、細部に拘ったデザインは本格的なデザイナーのなせる技といえます。ウーファーとミッドの間を一周するローズカラーのリボン状の繊細なデザインと刻印が印象的です。(内部は分離されていません)。
サイドパネル前方にはレーザー刻印された「Revival Audio」のロゴがデザインされていて上品なアクセントとなっています。

実際に音を聞いてみると、非常に完成度が高いスピーカーであると言うのが第一印象です。
ユニット構成では75mmのミッドレンジが印象的ですが、主張する様なことは一切無く、全体のバランスが見事に整っています。

28mmのソフトドームツイーターはDynaudioの名作ツイーターESOTARに似た雰囲気を感じさせます、ダニエルのDynaudioでの経験が活かされていると思われますね!!


75mmのミッドは英国のPROモニタースピーカー(ATC、PMC等)で良く採用されている構成ですね、正確さと滑らかさと聴き疲れしないパフォーマンスを両立。一般的なコーン型ユニットと比べて大口径のサスペンションにより正確なピストンモーションを実現するためとの事です。


※筆者も大口径のミッドユニットや、大口径のボイスコイル・センターキャップのユニットはとても好きです。

30cmのユニットは現代では大口径ユニットになります、最近は小口径ユニットを複数個搭載するトールボーイ型が主流となっていますが、大口径ウーファーならではのシンプルなスケール感は魅力的で、この「ATALANTE 5」を聴いてその魅力を再認識する事が出来ました。

サウンドは紛れもなくヨーロッパの雰囲気が漂っている事は間違いありません、音楽を奏でる伝統的な香りや存在感も感じる事が出来ます。しかし、そのスタイルにも関わらず、パフォーマンスは良好で細部の表現力、スピード感、リアルな再現性は最新モデルならではの実力を聴かせます。

音楽を聴き始めた瞬間から、このスピーカーで音楽を聴くのが楽しくなりそうだと感じさせてくれた製品です。
音質を評価する試聴モードから、ただ音楽を楽しんでしる自分に気ずかされます・・これは優れたサウンドシステムならではの体験と言えます。


ソフトドームドライバーの滑らかで正確、そして疲れにくいサウンド特性を愛するダニエルは、独自の特許技術をこのシリーズに組み合わせることで、その基準を圧倒的なレベルへと押し上げる事に成功していると言えます。

「ATALANTE 5」は派手さはありませんが、非常に成熟した高い完成度を感じさせるサウンドと、細部への細やかな配慮が感じられる考え抜かれたデザインが両立している魅力的な製品に仕上がっていると思います!!
単なるオーディオ機器の枠を超えて「デザイナーズ・スピーカー」と言える製品に仕上がっています!!

※左右対称の設計となっており、必ず左右(L/R)を 1台ずつ合計2台でご注文下さい(ペアリング出荷されます)。





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