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音場工房

[ 2025年 4月 29日付 ]



フィーオより、ハイエンド USB DAC内蔵ヘッドホンアンプ「K17」新発売!!

ハイエンドオーディオのichinoseです。

今回は、FIIO(フィーオ)より発売された「K9-Pro」シリーズの後継機となる「K17」をご紹介します。

ちょっとレトロでエレガンスなデザインながら内部を見ると最先端のハイエンド機器として、こだわり抜いた製品である事が分かります。






◆超高精度な演算処理を支える、特別にカスタマイズされたコア設計


64ビットの倍精度浮動小数点演算が可能なCEVA社製のDSPチップ「M21586Q」を搭載し、360MHzの高いクロック周波数で動作します。このチップは、高性能ADC「ES9821Q」と、特別にカスタマイズされた超低位相ノイズの「フェムト・クロック」によって補完されています。

これら3つのコンポーネントにより、ユーザーはすべてのモードで31バンドの高精度ロスレスPEQ(パラメトリックEQ)を利用することができ、PEQ処理後もオーディオ信号の忠実度が高いことを保証するように設計されています。

また、このチップは堅牢な出力保護機能を備えており、ヘッドホンやその他の接続されたオーディオ機器を安全に保護します。


◆4000mWの大出力を実現。フルディスクリートAB級ヘッドホンアンプ


入念に作り込まれたヘッドホン用フルディスクリート・アンプ回路を採用。
このディスクリート回路はOP+トランジスタ電流増幅設計で、オン・セミコンダクターの定番トランジスタ「MJE243/253」のペアを搭載しており、低インピーダンス出力で大電流を生成できます。

その結果、バランスモードで最大4000mWの出力を実現し「K9-Pro-ESS」のほぼ2倍の出力を実現しています。これにより、様々な種類のヘッドホンやIEMを簡単に駆動することができ、滑らかで心地よい自然なサウンドを生み出します。


◆AKMのフラッグシップ・セパレートDACシステム「AK4191EQ+AK4499EX×2」を搭載しバックグラウンドノイズを低減


DACには、フラッグシップ・セパレートDACシステム「AK4191+AK4499EX×2」が搭載されています。
2基の「AK4499EX」はそれぞれ左右のチャンネルを担当し、LPFを8chから4chへまとめる事により、コモンモードノイズを低減し、分離とダイナミクスが向上しています。

また、デジタル/アナログ完全分離構造の新設計技術に基づき、新開発の “DWA ROUTING技術 ”を取り入れることで、バックグラウンドノイズをさらにクリーンにし、解像度を向上させます。


◆理想のイコライザー設定を実現する、31バンドの高精度ロスレスPEQ機能を搭載


PEQ(パラメトリックEQ)はダイナミックレンジ・コンプレッション(DRC)、ダイナミックレンジ・エクスパンション(DRE)、リミッター、コンプレッサー調整機能を備えており、DEL(デュアル・エンジン・リミッター)テクノロジーと独自のアルゴリズムにより、PCM44.1kHz~96kHzの信号をサンプルレート変換することなくPEQ処理することができます。

加えて非常に精密なオーディオパラメーターの調整が可能で、ゲインレンジは+12~-24dB、Q値レンジは0.4~128といった調整が可能です。

ヘッドホンの周波数応答曲線をシミュレート、または調整できるだけでなく、エクスポート、インポート、共有、保存もサポートしているので、簡単にPEQチューニングを再現することができます。

DSPに「M21586Q」を採用、64ビットの倍精度小数点計算ができるという優れモノで「ロスレス」イコライザーを実現しています。

※PEQはアナログ出力に対して有効になります。
※背面のRS232(USB-C端子)からUSB-C経由でPCに接続して専用ソフトウェア(FIIO-DSP)を使用して操作となります。


◆あらゆるメディアを繋ぐ、多彩な動作モード


・ストリーミング・メディア・レシーバー :AirPlayによるストリーミングに対応
・ローカル再生 : 外付けUSBフラッシュドライブやポータブルハードドライブ※に対応
・シングルエンド・ライン入力 :RCA端子のシングルエンド・アナログ信号を入力
・バランスライン入力 : 4.4mm端子のバランス・アナログ信号を入力
・USB入力: PCM768kHz/32bit、 DSD512、MQAフル・デコードに対応
・Bluetooth受信 : Bluetooth 5.1、およびSBC/AAC/aptX/aptX LL/aptX HD/aptX Adaptive/LDACコーデックをサポート
・光デジタル入力 : 光角型端子のデジタル音声信号を入力
・同軸デジタル入力 : RCA同軸端子のデジタル音声信号を入力


※USB-Aポートの最大電流出力は500mAとなります。USBメモリは駆動可能ですが、ポータブルHDDを使用する場合は別途ACアダプター等を使用してください。


◆DAC部からアンプ部に至るまで、完全バランス設計を実現


DACからI/V変換、ローパスフィルター、ヘッドホンアンプに至るまで、オーディオ回路全体は完全バランス設計となっています。

これにより、広いダイナミックレンジとクロストークの大幅な低減を両立しています。 I/V変換段やLPF段を含むオーディオ回路の各部には、複数の低ノイズ精密オペアンプ「OPA1612」を使用し、ダイナミックなオーディオ出力を実現しています。


◆内部電源部、デジタル部とアナログ部の基板を完全分離


内部電源部、デジタル部、アナログ部の各セクションは、相互の干渉を避けるため全て物理的に分離された回路基板上に配置されています。これにより、信号処理の正確性と完全性が保証され、よりピュアでクリーンなオーディオ出力が実現します。



◆精密な電源設計


・5個の4700μF大容量電解コンデンサを搭載した35W低ノイズリニア電源
カスタマイズされた高品質の低ノイズトランス電源を使用することで、本機の電源の純度を確保することができます。
5個の4700μF大容量電解コンデンサにより、安定した電力を供給することができます。

・デジタル電源とアナログ電源の分離
アナログ/デジタル回路間のクロストークを効果的に回避し、電源分離と干渉防止効果を高めています。

・多段アナログ電源
K17のアナログ・オーディオ回路には多段電源を採用しており、デジタル・アナログ変換、LPF、トランジスタなど、多くのステージに専用の電源制御回路を搭載しています。

さらに2次電圧レギュレータには超低ノイズ、高PSRR(リップル除去率)のハイエンドLDO 「TPA7A47/7A33」を採用し、安定したピュアな電源を継続的に供給します。



◆ACCUSILICON製フェムト・クロックを3基搭載し、オーディオ信号を正確に復元



クロックには業界をリードするACCUSILICON製の超低位相雑音クロックジェネレーターを採用しています。

AS318-L(45.1584MHz、49.1520MHz)、AS318-Pro(24.576MHz)を含む3基を搭載し、 これらはオーディオ信号への位相ノイズの影響を大幅に低減し、様々なサンプリングレートのオーディオ信号を正確かつ忠実に復元することを可能にします。


◆細部までこだわり抜いた、妥協のないハイエンドパーツ




・パナソニック製フィルムコンデンサー8個+ウエハー抵抗32個、温度変化によるドリフト現象に強く、ノイズも非常に少ない為、高温でも低温でも安定した音質を実現します。


・高品質ベリリウム固体コンデンサー、超低ESR、強力な抗干渉能力、安定した純粋な電源供給を行います。


・4セットの銀メッキ無酸素銅接続ケーブル、異なる内部基板間を伝送するオーディオケーブルに銀メッキ無酸素銅線を使用。ロスを最小限に抑え高品質な伝送を実現します。


・NEUTRIK製金メッキコネクター、チューリップ型コネクターを採用し、耐酸化性、耐摩耗性に優れ、正確で信頼性の高い接続を可能にします。



◆スムーズで安定した動作を実現するデュアルコア制御


・高性能マルチコアプロセッサー「X2000」、高性能なLumissil製「X2000」マルチコアプロセッサーを搭載。XBurst2とXBurst0という2種類のコアを組み合わせることで、優れた処理能力と強力なリアルタイム制御を実現しながら、省電力性能も確保。音声信号を正確に処理し、安定した音楽再生を可能にします。

・低消費電力MCUシステムレベルチップ「ESP32-S3」、240MHzまで動作可能な高性能なデュアルコアプロセッサ「Xtensa 32ビットLX7」と、超低消費電力のコプロセッサが搭載されています。このSoCにより、K17は高速でスムーズなユーザー体験を提供します。


◆四角と円を融合したレトロ・モダン・デザイン


四角と円を巧みに調和させたデザインは、レトロなエレガンスとモダンなイノベーションを融合させた新鮮な体験をもたらします。 それは機能性とビジュアルの両面において考慮されたデザインとなっており、例えばコントロールを容易にするために複数の操作ノブを配置したり、放熱を早めるためにグリッド構造が採用されています。


◆使いたい機能にすぐにアクセスできる多彩な操作方法


・タッチコントロール、カスタム仕様の3.93インチLCDスクリーンは、タッチ操作で様々な設定を素早く調整し、様々な機能にアクセスすることができます。

・5つの独立したコントロールノブ、スタンバイに入るには、ノブを1回押すだけ。 また、ノブでボリュームやゲイン出力などを素早く簡単に調整できます。

・赤外線リモコンを標準装備、離れた位置から動作モードの切り替え、EQ設定の選択、音量の調整等がより便利に行えます。


◆何重もの保護機能による安全なリスニングライフ


ヘッドフォンアンプ温度保護、トランス温度保護、出力過負荷保護、出力DC保護、電源入力過電流保護など、異常な状態をインテリジェントに検出し、 デバイスの損傷を回避する自動保護を実装。安心して音楽をお楽しみいただけます。


◆有線でも無線でも、安定したネットワーク接続


イーサネットポートは高速で安定したデータ伝送のためにギガビット速度に対応しています。 AP6256 Wi-Fiモジュールは2.4Gおよび5Gワイヤレスネットワークをサポートし、ロスレスオーディオでも安定して伝送可能です。


◆豊富な接続端子類


・2.4G/5Gデュアルモード対応のWi-Fiに対応、AirPlayによるストリーミングに対応
・外付けUSBフラッシュドライブやポータブルハードドライブに対応
・シングルエンド・ライン入力:RCA端子のシングルエンド・アナログ信号を入力
・バランスライン入力:4.4mm端子のバランス・アナログ信号を入力
・USB入力:PCM768kHz/32bit、 DSD512、MQAフル・デコードに対応
・Bluetooth受信:Bluetooth 5.1、およびSBC/AAC/aptX/aptX LL/aptX HD/aptX Adaptive/LDACコーデックをサポート
・光デジタル入力:光角型端子のデジタル音声信号を入力
・同軸デジタル入力:RCA同軸端子のデジタル音声信号を入力


◆担当者より


これまでのK9シリーズとはデザインが大きく変更されていて、少しレトロ調で大人のデザインになっていると思います。3.93インチLCDスクリーンの背景色はオレンジとグレイに切り替え可能で、どちらもレトロ調の配色がベースになっています。この液晶はタッチセンサー式となっており、豊富な機能に合わせてさまざまな表情と多彩な操作が可能です。


オーディオマニアには嬉しいアナログメーター表示にも対応しています。
グレイ背景にして、ノブ類のLEDをオフにすると、静かで落ち着いた雰囲気が演出出来ます。メーカー的にも『オーディオ機器本来の機能美を感じさせる、シンプルで落ち着いたデザイン』を目指したとの事です!!

FIIOは新進気鋭のブランドとして人気を博していましたが、FIIOも大人になりましたね~。機能や音質は驚異的と言えるコストパフォーマンスを誇ります!!

USB DAC内蔵ヘッドホンアンプとしてはもちろん、プリアンプとして考えてもこのコストパフォーマンスは凄いと思います。世界中のハイエンド・オーディオ・ブランド機器と並べても遜色のない製品に仕上がっています。

音質的な拘りではDACチップを旭化成のフラグシップ「K4191EQ」と「AK4499EX」を組み合わせて採用。
デジタル処理に「AK4191EQ」を、アナログ処理に「AK4499EX」を分離して採用、更に「AK4499EX」は左右独立した2基搭載の贅沢設計を採用。

更に大きな特徴としてディスクリート構成のアンプ出力段を搭載。(今までのKシリーズはICチップ採用)
オンセミ(米国)のトランジスタである「MJE243(NPN)」と「MJE253(PNP)」を組み合わせたプッシュプルAB級の力強い出力回路を搭載。


「K-9PRO」と比べると全く別物と言って良いほど大きく進化していますね!
※「FIIO」のブランド名は、FI (FIDELITY) と IO (1 and 0、Digital)に由来しています。





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