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音場工房

[ 2024年 12月 24日付 ]



完全バランス・デュアルモノ構成ヘッドホン/プリアンプ「HA-507」のご紹介

ハイエンドオーディオ担当の"ichinose"です。
今回はティアック(TEAC)から発売された、プレミアムオーディオ技術を結集した純アナログ仕様のヘッドホンアンプ/プリアンプ「HA-507」をご紹介します。 DACなどのデジタル回路を一切搭載しない、純アナログ仕様の完全バランス・デュアルモノ設計とすることで、ヘッドホンアンプおよびHi-Fiシステム用プリアンプとして最高峰の音質を誇ります。

ヘッドホンアンプのみならず、アナログに特化した高音質プリアンプとしても妥協のない設計を達成しています。
Reference 500シリーズのパワーアンプと組み合わせることで、コンパクトながら、本格的なセパレートアンプシステムを構築することもできます。






◆ヘッドホンアンプ部

・広帯域にわたるフラットな周波数特性と、低歪率を備えた高出力アナログAB級アンプ回路
・パワーアンプ用のアンプ素子を4基搭載した、強力な完全バランス・デュアルモノ構成
・バランス出力時 6,700mW+6,700mW(32Ω)の並外れたヘッドホン駆動能力
・ヘッドホン・パワーアンプとして使用できる、プリアンプ・パススルー機能
・バランス出力:2系統(XLR 4ピン端子、4.4mm Pentaconn端子)
・アンバランス出力:2系統(6.3mm端子、3.5mm端子)
・ヘッドホン出力のゲイン切り替え(High/Mid/Low)


◆完全バランス・デュアルモノ構成の高出力アナログ・ヘッドホンアンプ


広帯域にわたるフラットな周波数特性と、低歪率を備えた高出力アナログアンプ回路を採用。
スピーカーも余裕で駆動できるパワーデバイスを左右/正負で合計4基搭載した完全バランス構成とすることで、バランス出力時 6,700mW+6,700mW(32Ω)の並外れたヘッドホン駆動能力を備え、低能率や高インピーダンスのヘッドホンも自在に駆動することができます。
アンバランス出力時には、内部動作をバランス駆動からアクティブ・グランド駆動に切り替える機能を搭載し、グランド電位をゼロボルトにアクティブ駆動することでアンバランス出力でも妥協なく優れた音場表現を実現しています。

スピーカーも駆動可能なほどの強力なパワーデバイスを4基搭載、完全バランス・デュアルモノ構成を導入。
ヘッドホンアンプ部の定格出力:
 ・アンバランス出力:2.3W+2.3W(32Ω)/1.2W+1.2W(100Ω)/0.48W+0.48W(300Ω)/0.25W+0.25W(600Ω)
 ・バランス出力:6.7W+6.7W(32Ω)/4.2W+4.2W(100Ω)/1.8W+1.8W(300Ω)/0.95W+0.95W(600Ω)


◆様々なヘッドホンに対応したヘッドホン出力端子

バランス出力:ノイトリック社製 XLR4ピン端子x1系統


バランス出力:4.4mm Pentaconn端子x1系統


アンバランス出力:3.5mmx1系統


アンバランス出力:6.3mmx1系統


使用するヘッドホンの能率に合わせてゲインを3段階「High」「Mid」「Low」に切り替えることができます。



◆ヘッドホン・パワーアンプとしても使用可能


プリアンプのパススルー機能を備えており、お手持ちのプリアンプとともに単体の「ヘッドホン・パワーアンプ」として使うことができます。
低能率/高インピーダンスのヘッドホン駆動などでプリ /パワーをセパレートした、より本格的な上級ヘッドホン再生環境へシステムアップすることができます。
また、すでにスピーカー再生環境でお気に入りのプリアンプをお持ちの場合、ヘッドホン環境でも共有することができます。
プリアンプをパススルーし、ヘッドホン・パワーアンプとして使う場合でもヘッドホンのゲイン、左右の音量バランスは調整可能で、使い勝手も配慮されています。


◆プリアンプ部

・ハイエンドオーディオの設計ノウハウを集結したプレミアム・コンパクト・プリアンプ
・完全バランス・デュアルモノ構成
・高精度な固定抵抗切替式ボリュームを新たに採用した「TEAC QVCS(Quad Volume Control System) Advanced」
・0.25dBステップで滑らかに音量調節が可能
・FETスイッチによる機械接点の無いロスレス入力切り替え
・「TEAC HCLD 2 (High Current Line Driver 2)」によるハイスピードで強力なパワーアンプ駆動能力
・入力:XLR × 2系統、RCA × 2系統
・出力:XLR × 1系統、RCA × 1系統


◆完全バランス・デュアルモノ構成の高品位プリアンプ


ヘッドホン駆動、スピーカー駆動を問わず、プリアンプは、オーディオシステムの中核を担い、システムの総合的な音質に最も影響力を持つ重要なコンポーネントです。
ハイエンドオーディオの設計ノウハウを集結した完全バランス・デュアルモノ構成を採用。
プレミアム・コンパクト・プリアンプとして、今までにない高品質リスニング体験を提供します。


◆更に進化した音質と精度を獲得したボリューム回路「TEAC QVCS Advanced」


左右・正負(L+、L-、R+、R-)に独立した4回路構成の固定抵抗切替式ボリュームを使った「TEAC QVCS(Quad Volume Control System) Advanced」を新たに開発して搭載。
オーディオ信号経路上に配置することで信号経路を最短として、信号線の引き回しによるオーディオ信号の劣化を防止しています。
ボリューム素子内部の抵抗体は、現代半導体プロセス技術の粋を投入し、高度な精度管理をおこなうことで、従来型のQVCSから更に進化した音質と精度を獲得。
0.25dBステップで滑らかに音量調節が可能で、デュアルモノならではのクロストークの無い圧倒的なチャンネルセパレーション、バランス回路の正確なシンメトリーが生む静かで精緻な音楽描写力を備えています。


◆様々なアナログ機器をロス無く切り替えられるFET式入力切替


プリアンプの入力は、XLR×2系統、RCA×2系統を備え、様々なアナログ機器を接続することができます。
入力の切り替えは、機械接点の無いFETスイッチを採用することで信号の純度が高まり、経年劣化のないロングライフを実現します。


◆優れたパワーアンプ駆動能力を誇る出力バッファーアンプ「TEAC HCLD 2」

プリアンプ出力は、XLR×1系統、RCA×1系統を装備。
出力バッファーアンプは、オリジナルHCLDよりも更に電流の高スルーレート/ハイスピード伝送にこだわった「TEAC HCLD 2 (High Current Line Driver 2)」を採用。
パワーアンプ、そしてその先のスピーカーを朗々とドライブすることができます。



◆アナログ音声入力部

・入力インピーダンス 40kΩ(XLR) / 20kΩ(RCA)
・最大許容入力電圧 6Vrms(XLR) / 3Vrms(RCA)


◆アナログ音声出力部

・出力インピーダンス 50Ω(XLR) / 100Ω(RCA)
・最大出力電圧 7Vrms(XLR) / 3.5Vrms(RCA)


◆オーディオ特性

・周波数特性:10Hz〜150kHz
・S/N比:110dB
・高調波歪率:0.0006%(1kHz)


◆電源部

・2系統に独立させた電源部(オーディオ回路専用 /コントロール用)
・オーディオ回路専用に左右別巻線の大型トロイダルコア電源トランスを搭載
・チャンネルあたり18,800μFの大容量デュアルモノ構成でダイナミクスの変化に俊敏に対応
・躍動感、音場感に優れた低フィードバック・ディスクリート電源整流回路
・高速ショットキー・バリア・ダイオードなど、高音質部品を採用


◆18,800μF/chを誇る大容量デュアルモノ電源部

優れた駆動力と高音質を両立させるため、特にこだわった電源部の設計。 電源部は、オーディオ回路専用とコントロール用に2系統を搭載し、それぞれ完全に独立させました。


オーディオ回路専用の大型トロイダルコア電源トランスは左右の巻線を分離し、チャンネルあたり18,800μF(4,700μF×4)のコンデンサーをカップリングした大容量デュアルモノ電源を構成。 楽曲のダイナミクスの変化に極めて俊敏に対応することが可能な設計。 高速なショットキー・バリア・ダイオードを採用するなど、部品選定にも一切妥協をしていません。


◆音質にこだわったディスクリート安定化電源回路

安定化電源回路は、ヘッドホンアンプ/プリアンプの音質向上に最も重要なコンポーネントのひとつです。
クオリティー重視のため集積回路を使わない完全ディスクリート構成を採用。
更に、FB(フィードバック)量を低減することで、躍動感と音場の描写性能を改善しています。


◆メカニカル・コンストラクション、その他


・デスクトップでも使用できるコンパクトなA4サイズ:(W)290×(H)84.5×(D)243.9mm(突起部を含む)
・コンパクトながらアルミニウムを多用した重厚感溢れるシャーシ構成
・2.8mmの肉厚アルミニウム製セミフロ―ティング・トップパネル
・優れた定位感と、自然な響きを両立する3点支持の金属製のStressless Foot
・排熱効率を高めたファンレス設計により、コンパクト/ハイパワー/高音質を高次元で両立
・パススルー機能により、シアターシステムとの共存が可能(RCAまたはXLRの1系統を設定可)
・他のコンポーネントと電源ON/OFFの連動が可能なトリガーIN/THROUGH
・高級感溢れるアルミニウム製の各種ノブに軸ブレを防ぐ特殊機構(特許出願中)を採用
・専用リモコンRC-1340(単4 × 2本)、モーター駆動式ボリュームノブ採用



◆機能から生まれた無駄の無いフォルム


メカニカルで重厚ながら、無駄のない美しいエクステリアは、工業デザインにおける「Form follows function(機能から生まれたフォルム)」という言葉をもっとも適切に表した一例かも知れません。
デスクトップにも収まるA4サイズのシャーシに、アルミニウムを多用し、そのコンパクトなサイズからは 想像できない重量を誇ると同時に、その回路設計や音質へのこだわりを静かに主張しています。


◆音質を最優先したメカニカル・コンストラクション


重厚な質感を醸し出す2.8mmの肉厚アルミニウム製トップパネルは、ネジによる固定を行わず、左右のアルミ製パネルのスリットに自重で収まるセミフローティング方式を採用。
内部のPCB基板の固定ビスも必要最小限にすることで、開放感あふれるサウンドを実現。
底板とフットとの接合に遊びを持たせた金属製のティアックオリジナル「Stressless Foot」を採用したことで、定位感に溢れ、豊かで自然な響きを獲得しています。
筐体の排熱効率を高めることで、ファンレス設計とし、コンパクトサイズ/ハイパワー/高音質を高次元で両立させています。
トップパネルの放熱用グリル、内部のパワーデバイス 用放熱フィンなど、サイズの大きいコンポーネントは、メディカルグレードの特殊なマテリアルを介して共振をコントロールすることで、ピークの無い自然なサウンドに調音しています。


◆高精度と質感にこだわったボリューム、各種ノブ


プリアンプとしてのボリュームやノブ類の操作感、質感にもプレミアム・コンポーネントとしてのこだわりが注ぎ込まれています。
ノブ類は全て高級感あふれるアルミニウム製の部品を採用。
ノブ類は、軸ブレを防ぐ特殊機構(特許出願中)を採用し、高い精度感を追求。
毎日手を触れることになるボリュームのトルク感もアナログ・フィール溢れる高品位な仕上がりです。
付属の専用リモコンでボリューム操作する際のモーター駆動も「純アナログ」をコンセプトに掲げた「HA-507」ならではの細部へのこだわりです。


◆担当者より

今回ご紹介した「HA-507」の魅力は、何といっても純粋なアナログ回路で構成されていることです。
デジタル回路を搭載していない、純粋なアナログアンプの製品化は多くのユーザーから要望があったとのことです。
製品化するにあたっては細心の注意を払って、丁寧に造り込まれた入念なチューニングが施されています。

内容を見てみると、超強力なヘッドフォンアンプが内蔵されていますが、純粋なプリアンプとして使っても満足できる出来映えと思います。
横幅290mmのコンパクトな「A4サイズ」も魅力的です! 現在はペアとなるパワーアンプがありませんが、近年中に発売予定で開発中との情報もあります。


※パワーアンプをBI-AMP(MONO)としてL/R独立させて2台使いにすると更に大幅なグレイドアップも可能です。
※パワーアンプ「PA-505」は2024年6月に生産完了しています。

ティアック(TEAC)のリファレンスシリーズは「700」「500」「300」の3シリーズあります。


※各モデルの大きさ比較(500シリーズは700シリーズの半分以下の体積しかないコンパクト設計なんです!!)

筆者も自宅では現在ヘッドフォンは使っていませんが、グレードの高いヘッドフォンアンプを入手した際はハイエンドヘッドフォンは是非欲しいと思っています。
スピーカーでハイエンドモデルとなると100万円は必要となりますが、同等の情報量や没入感はヘッドフォンであれば20万円ほど出せば、特に調整も必要なく、深夜でも周りを気にせず、いつでも試聴する事が出来ますし、スピーカーのセッティング時にも調整用のリファレンスとして大活躍してくれると思います。
今回ご紹介した「HA-507」はヘッドホン出力もプリアンプ出力もハイエンド・クオリティーで使うことができる優れた製品としてお勧めいたします。

※ちなみに当店で人気のハイエンドヘッドフォンのBEST3(2024年)は...。
オーディオテクニカ「ATH-ADX5000」、ゼンハイザー「HD-800-S」、SONY「MDR-Z1R」となりますが、あまり踏み込むとヘッドフォン沼にハマリますのでご注意ください。






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