[ 2024年 9月 3日付 ]
こんにちは、ハイエンドオーディオ "ichinose" です。
本日は、テロスのアクティブアースの最新モデル『 GNR 5.1 Plus 』をご紹介します。



◆『 TELOS(テロス) 』とは?

TELOS(テロス)とは、正式名:Telos Audio Design、2006年に台湾に設立された会社です。
創業者の「Jeff Lin」氏は「機器の性能は良くても、設置する環境によっては十分に実力を発揮できないという〜オーディオの宿命〜」を、何とかして打ち崩せないかと考え会社を立ち上げたといいます。設置するシステムによって機器の音が変わる原因のひとつが〜システムのアース状況によって引き起こされるものだ〜と突き止めたのです。
一般的なアースの考え方は、単なる感電の危険防止などの安全対策で、日本では「中性(ニュートラル)線とアース線を一緒に接続している」か、「アース線は何処にも接続されていない」のが実情です。結果、オーディオ以外の家庭の電気機器からのノイズが「中性線」を汚染し、オーディオ機器に干渉してしまっているのです。
特に、インバーターエアコンやパソコンなどのスイッチング電源は盛大なノイズを発生し、オーディオ機器に容赦なく侵入してきます。このノイズは大地アースを取ることで防止できるのですが、オーディオシステムのためだけのアースは、集合住宅は勿論のこと、一戸建てにお住まいの方でも、オーディオ用途の要求を満たす本格的なアースを設置するのは殆ど不可能と言えます。
オーディオ機器のセットアップにおいては、アース設備の効果の良し悪しがそのままバックグラウンドノイズに影響を与えます。電気の基準点となる場所がノイズで汚染されてしまうと、その汚染は信号経路に入り込み、それがノイズとして聞こえます。
その訳は、一般的にオーディオ機器の増幅回路は、基準電圧「0V(ゼロボルト)」を前提に設計されており、機器に電源を接続するだけで、すでに機器自体がそれぞれ違う「数V」程度のシャーシ電位を持ってしまっているのです。さらに各機器をラインケーブル等で接続すると、平均化された電位まで上がってしまい、機器が要求する基準電位とは違う電位で動作してしまいます。
最近多くのメーカーから発売されている「パッシブタイプの仮想アース」は、銅板や鉱物粉を使用して電位を下げ、接続したオーディオ機器のアース電位の変化(電圧変動)を軽減させてくれます。しかし、接続した機器の電圧変動に影響されてしまうため、理想とされる基準電圧を実現する事は出来ません。
※例えると、湾に接岸している豪華客船に乗船しているような状態と言えるでしょうか…。
これを解決する手段として「Jeff Lin」氏が考え出したのが「アクティブタイプの仮想アース」です。
オーディオシステムが「0V」となる高精度な電圧を、CPUを使って計算して生成してしまいます。これによって接続したオーディオ機器の電圧変動に瞬時に対応し、システム全体に一貫した基準信号を与えることができます。
アクティブアースによって生み出された極めて低いアース電位はオーディオ機器のためだけの本物の大地アースと同等の効果が得られ、他の家電製品から発生するノイズからも完全に隔絶できます。その結果、どのような家庭でもオーディオ機器が真の性能を発揮できるようになるという優れた製品です。
※「GNR 5.1 Plus」を導入した場合でも基準信号は完全な「0V」にはなりませんが「1V以下」を実現してくれます。
◆「GNR 5.1 Plus」は2つの「QNR電源ノイズ低減器」と1つの「アース発生器」によって構成されています。

バージョン2.1 → バージョン3.1 → バージョン5.1 → そして(おそらく)最終的に現在のバージョン「5.1 Plus」へと進化しました。「5.1 Plus」には回路に厳選されたシューマン共振器が組み込まれています。
このQNRユニットは元々Telos Audio Designのケーブルエージング機器「QBT」のために開発されたものです。ケーブルエージングのために正確な基準信号を生み出すためには、電源ノイズの低減が必要不可欠です。
これはアースの基準電位の生成においても同様であり、外来の電源ノイズに関わらず、真なるアースの基準信号を接続された機器に供給することができます。
十分に電位が低くインピーダンスが極めて低いアース出力ターミナルに流入してきたノイズは、内部のアース発生器内蔵のノイズ除去システムによって除去されます。また、各ターミナル間はアイソレーション設計されているため、相互にノイズが干渉することもありません。
電源がほかの電子機器からのノイズの影響を受けている環境下ではアース基準電圧生成部の回路上のLEDがせわしなく点滅します。問題となっているノイズエネルギーを放出し、基準電位を下げるべく生成回路が活発に動作していることを示している状態です。
◆対応最新GNR専用QNR X2モジュール内蔵

◆Telosは、専用プログラム、リアルタイム自動計算システムの電源環境、電力線、FireWireを通じてCPUプログラムを設計し、ユーザーの環境に適応する最適な環境を構築します。

◆Telos GNR専用電源、ソースから最高の電力を確保します。

◆標準WBT-0703cuポール端子コネクタ採用
WBT製の「WBT-0703」Nextgen極端子の信号導体は、純銅からなる金属質量をできるだけ小さく制限。
これにより、貴重なリソースを保存するだけでなく、大量保存効果による音質の損失も排除されます。この影響は金属の質量が大きいほど避けられず、信号の流れに測定可能な影響を及ぼします。

◆「GNR」は6セットのゼロ電位出力を備えています。
各出力には、手作りのローパスインダクタが装備されています。
精密な回路計算により、静電容量と抵抗を設定、インダクタンス、インピーダンス、容量性抵抗を使用して、機器と機器間の接地汚染を回避します。

◆Telos(テロス) アクティブアース発生器 Grounding Noise Reducer 5.1 Plus「GNR 5.1 Plus」
消磁信号発信モジュールの数を前モデル「GNR 5.1」の2.5倍に。

「GNR 5.1 PLUS」では「GNR 5.1」に搭載された6個だった消磁信号発信モジュールを「電位差の演算を行うGNRコア基板」「製品本体の安定した動作を担保するトランス基板セクション」の上部に9個追加し、合計15個の消磁信号発信モジュールで消磁を行います。
今回の消磁信号発信モジュールは、使用に伴い徐々に内部パーツが帯磁してしまうという電子機器にとって、いわば宿命ともいえる問題の解決を図るもので、これにより機器本来の性能が長期間にわたって維持されます。
今までGNDノイズを光に変換する回路のみに限定されていた消磁効果を、基板全体に対して行うことで、より高い消磁効果を発揮します。今回の「GNR 5.1 PLUS」へのアップデートにより、GNRは一つの終着点に達したと言えるでしょう。
また「GNR-3.1」で採用された、使用パーツの厳密な選別も引き続き行われています。
許容差が狭い高価なパーツからTelosの要求を満たすよう選別を行い、おおよそ16個に1個しか製品に採用することができません。言い換えれば、1万個以上のパーツを購入しても、3.1の基準をクリアするものは数百個程度しかないという厳しい基準が守られています。
※この厳選基準は、あの「FMアコースティック」社のアンプ群と同レベルの高い基準です。
このQMT機能の増加と選別により、Telosの革新的なアイデアを用いた製品は、パーツ精度から発生していた設計段階と量産時の差がなくなり、更には長期間使用に伴う帯磁の影響もなくなり、Telosが理想とした効果を継続発揮します。
◆接続例
背面の左側に3個、右側に3個のアース接続端子があります。
これらの端子とお使いの機器の入出力端子、もしくはアース端子をアース信号ケーブルで接続します。内部は2つの独立したプロセッサー・ユニットを装備しているので、一方をデジタル機器用、もう一方をアナログ機器用に使用することができます。
※機器にアース端子やRCA端子がない場合には、筐体にねじ止めすることで同様の効果を得られる場合がございます。
ただし、保証対象外になる恐れがありますので、メーカーにお問い合わせ頂くか、取り扱い説明書をご確認の上、自己責任にてご接続ください。
※接続方法によってはアースループが発生し、音質が損なわれる場合があります(ループが発生しても機器の破損などの心配はありません)。
最適な接続方法はシステムによって異なりますので、色々な方法をお試しください。

【デジタル】
・ミュージックサーバー:デジタルポート(USB、RJ45、HDMI など)入出力端子、またはアース端子に接続。
・ CDプレーヤー:RCA/XLR 入出力端子、またはアース端子に接続。
・ DAC:AES/USB またはS/PDIF(同軸)入出力端子、またはアース端子に接続。
【アナログ】
・プリアンプ:RCA/XLR 入出力、またはアース端子に接続。
・パワーアンプ:RCA/XLR 入力、またはアース端子に接続。
・ターンテーブル/フォノイコライザー:アース端子に接続。
【電源】
・電源タップ:アース端子、もしくは2P変換アダプタ(別売)を介して接続。
◆付属ケーブル:Yラグ(8mm) → RCA端子×3本、Yラグ(8mm) → Yラグ(8mm)×3本


◆「GNR」は最新仕様へのバージョンアップに対応しているのも魅力です。
初代「GNR」「GNR 3.1」「GNR 5.1」ユーザーを対象とした有償アップデートを実施しており、常に最新バージョンにグレイドアップが出来ます。

※「GNR」「GNR 3.1」からのアップデートの場合、各バージョンのアップデート基板の費用が追加されるので、別途見積りとなります。
※お使いの【バージョン】と【シリアルナンバー】を連絡帳にてご連絡頂ければアップデート金額をご連絡いたします。
◆担当者より
オーディオアクセサリーの世界には、希に常識を大きく変えてしまうような製品が登場します。TELOS「GNR」は、これまでは難しかった「理想のアース」を見事に実現した、驚異的なアクセサリーと言えます!!
お借りして自宅で試した時の感動は今でも忘れられません。
「まるで録音会場の空間がそのまま広がってきたかのような感覚…!」
「スピーカーの存在感がなくなり、自然に音が放たれているイメージ…!」
「S/Nの向上によってボリュームをかなり上げても全くうるさくならない…!」
「今までよりボリュームを下げてもダイナミックレンジが改善されているので満足感が得られる…!」
音場のコントラストが大幅に改善されて、音像は実体感がありながら自然であくまで耳に優しく聞こえます。まさに「地に足のついた安定感」と言われる表現がぴったりの非常にシームレスなサウンドを再現してくれます!!
改善されたのは「解像度」「空間表現力」「ピアニシモの表現力」「音像の存在感」などで、サウンドそのものは変化は感じませんでした。
音に何かしらの歪み感があると、はっきりとは分からなくても、なんとなく違和感となってしまうのだと思います。「GNR」を接続すると、とにかく気分が晴れて、音楽を楽しむ事に集中出来るようになっていました、副作用も感じません!!
似た感覚はデジタル機器にマスタークロックジェネレーター10MHzを接続した時にも感じたのを覚えています。唯一の欠点はどちらも高額な製品である事ぐらいでしょうか。
特に人口密度の高い都会や、集合住宅にお住まいの方であれば理想的な接地アースを望むのは非常に困難なことですが、「GNR」はその難しい課題を一気に解決してくれるアクセサリーとしてお勧めいたします。
ハイエンド機器を揃えられてセッティングやチューニングも十分実施したと感じている方にお勧めの製品です。単なるチューニングや微調整とは異なり、パズル(システム)を完成させる最後の1ピースの様な存在と言えるのではないでしょうか!!