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音場工房

[ 2024年 6月 4日付 ]



リビング・オーディオの向かう先!?
マランツが送る新コンセプトのプリメインアンプ【Model M1】

みなさま、こんにちわ!!
ハイエンドオーディオ担当 "とうふ" です。

今回は、マランツより発表されたばかりの新製品!! ワイヤレス・ストリーミング・アンプ『 Model M1 』の特徴と魅力をご紹介いたします。


◆主な特徴と、私が感じたこと

@一般的な44cm幅製品の半分以下。約22cm幅のコンパクトなデザイン。

「44cmという一般的なコンポサイズにこだわる必要はない。メーカーが考える利用シーンと、メーカーが求める音質が実現できるなら、このサイズで良いじゃないか。」という、メーカー側からの挑戦・提案のように感じました。


A物理的なボリュームノブなどが存在しないフロントフラットデザイン。(タッチパネルによる再生・停止・ボリューム操作には対応)

「これはかなり大胆な判断をしたな…」と感じました。本機はリモコンすらなく、原則「HEOS」アプリによる操作を主眼としています。(学習リモコンを使うことで、リモコン操作自体は可能とのこと)

サラリとした表面は非常に触り心地は良いのですが、経年化が非常に恐ろしかったので『加水分解して将来ベタつくんじゃないの?』と質問したところ、『新素材を採用し、加水分解しない素材です!!』とのことです。ご安心くださいませ。



BオランダのAxignと共同開発のD級アンプをBTL構成で搭載。100W+100W(8Ω)の大パワーをコンパクトな筐体で実現。デジタルフィルターにはマランツの独自技術MMDFを実装。(CDプレーヤー等に搭載されている技術)

D級アンプというと拒否感の強い方も多いかもしれませんが、マランツは「HD-AMP1」に始まり、D級アンプで様々な製品を送り出しています。フラッグシップモデルである「PM10」もD級をアンプ導入しており、「マランツの目指す表現力をD級アンプでも表現できる」と証明しているといってよいでしょう。

最近のモデルだと、プリメインアンプ「Model30」やAVパワーアンプ「AMP10」もデジタルアンプ採用モデルですね。そしてこの『 Model M1 』はコンパクトな筐体で、「Model30」と同出力の100W+100W(8Ω)を実現。マランツのD級アンプ技術の集大成ともいえるコンパクト&ハイパワーなアンプに仕上がっています。


Cマランツらしい空間表現力を得るため、より広い開口部を実現した天板構造「Waved top mesh」採用。

特徴的な天板のメッシュ構造。アンプの天板を取り外してご利用になられている方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

天板をメッシュ構造、さらに波打った形状にすることで見た目にも美しく、放熱性の面でだけでなく、マランツらしい空間の広い表現を実現しています。



DeARC/ARC対応のHDMI端子搭載

コンパクトな筐体ですが多彩な入力を搭載。デザインもオーディオ機器というよりは、appleTVやケーブルテレビのセットトップボックスのような、テレビ側に置かれていても違和感のないシックなデザインに仕上がっています。

VODサービスが充実した昨今のテレビと組み合わせて、テレビをより高音質にお楽しみいただけるでしょう。

他には、USBメモリ再生に対応したUSB-A、LAN、光、アナログが1系統を搭載。その他、無線LANとBluetooth(入力)にも対応。出力は、1系統のスピーカーアウトとサブウーファーアウトとシンプルです。



Eデノン/マランツのネットワークプラットホーム「HEOS」搭載で、様々なストリーミング・サービス/ネットワークオーディオにも対応。

前述の通り、本機にはリモコンが付属せず、基本アプリによる操作となります。フルデジタル処理のアンプ(1系統のアナログ入力はA/D変換されて処理されます)ですので、操作感も含め、理にかなっている!ともいえますね。


F白河工場で生産される、メイド・イン・ジャパン(保証は5年!!)。

部品の構成から製造まで、マランツのこだわりが表れています。ちなみに、マランツの国内生産・5年保証のモデルの中で、本機が最も安価になります。



◆実際に聴いてみました

先日、川崎のD&M本社試聴室にて実機を聴いてまいりました。



接続・開発にも使用したというB&W「801D4」と接続し、「HEOS」によるネットワーク再生で試聴です。

『片手に乗るようなサイズのアンプで、フラッグシップラインの「801D4」は大丈夫か…?』と思っていましたが、意外や意外。少々低域の力感に不足は感じるものの、マランツらしい広がりのある表現に驚かされました。

「801D4」は流石にやり過ぎ感はありましたが、同社取扱いの製品群ですとB&Wの700ラインや600ラインと組み合わせが面白いかもしれませんね。出力も高いため、筐体サイズは気にせず、フロア型(トールボーイ)スピーカーと組み合わせても不足感はなく、お楽しみいただけるでしょう!

昨今は音源をCDなどの物理メディアではなく、各種音楽ストリーミングサービスやNASに保存した音源という方も増えています。また、テレビはVODサービスの発達で「良い音で聴きたいがホームシアターまでは要らない(サウンドバーでは満足できない)」という方も増えているようです。

リビングとオーディオの距離感は昨今のHDMI接続対応機器の増加により、近年特に縮まっており、この『 Model M1 』は「現代に求められる必要最低限の入力」を搭載し、お洒落でコンパクトなボディにパワフルなアンプを搭載した本機は、リビングでも存在を主張し過ぎません。生活空間にオーディオが溶け込む「リビングオーディオ」に、本機はまさに最適な存在といえるでしょう!





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